毎月、高槻市で素読の会を開いています。「素読とは」「素読について」「家庭での素読に仕方」など「素読」に関心をお持ちの方必見の記事も多数アップしています。
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此世の名殘夜も名殘、死に行く身を譬ふれば、
仇しが原の道の霜、一足づつに消て行く、夢の夢こそ哀れなれ。
あれ數ふれば曉の、七ツの時が六ツ鳴りて、殘る一ツが今生の、鐘の響きの聞き納め、
寂滅爲樂と響くなり・・・
曽根崎心中の『道行』の冒頭です。儒学者の荻生徂徠でさえ感嘆せしめたと言われる近松の傑作です。
大阪市長が「台本が古い。」と批判したのが、まさかこの『道行』の段だったとは思いもよりませんでした。(昨日のブログの時点では、市長が観賞した文楽の演目を知らずに書いていました。)
死出の旅路ではありますが、二人の魂を昇華させようとするもののようです。
為政者が心中が流行るのを恐れて禁止しようとするのも分かります。それほどのすごさで迫ってくるものがあるのです。(ただ、いくら名文、名調子といえど小学生には教えることができませんでしたが。)
自分で声に出してこの『道行』を読めば、近松の偉さがわかると思うのです。
わが郷土の大先輩、高崎達之助は、古いものは全て価値の無いものとして捨て去る戦後の風潮に対して
『古きが故に尊きものもある』と警鐘を鳴らしましたが、古事記、万葉集は言うに及ばず近世、近代の名文に対しても当てはまる言葉だと思っています。市長にはお考えを改めてもらいたいと思います。
イギリスがシェークスピアを誇るなら、日本は近松を世界に誇るべきでしょう。24.7.28(裕)
仇しが原の道の霜、一足づつに消て行く、夢の夢こそ哀れなれ。
あれ數ふれば曉の、七ツの時が六ツ鳴りて、殘る一ツが今生の、鐘の響きの聞き納め、
寂滅爲樂と響くなり・・・
曽根崎心中の『道行』の冒頭です。儒学者の荻生徂徠でさえ感嘆せしめたと言われる近松の傑作です。
大阪市長が「台本が古い。」と批判したのが、まさかこの『道行』の段だったとは思いもよりませんでした。(昨日のブログの時点では、市長が観賞した文楽の演目を知らずに書いていました。)
死出の旅路ではありますが、二人の魂を昇華させようとするもののようです。
為政者が心中が流行るのを恐れて禁止しようとするのも分かります。それほどのすごさで迫ってくるものがあるのです。(ただ、いくら名文、名調子といえど小学生には教えることができませんでしたが。)
自分で声に出してこの『道行』を読めば、近松の偉さがわかると思うのです。
わが郷土の大先輩、高崎達之助は、古いものは全て価値の無いものとして捨て去る戦後の風潮に対して
『古きが故に尊きものもある』と警鐘を鳴らしましたが、古事記、万葉集は言うに及ばず近世、近代の名文に対しても当てはまる言葉だと思っています。市長にはお考えを改めてもらいたいと思います。
イギリスがシェークスピアを誇るなら、日本は近松を世界に誇るべきでしょう。24.7.28(裕)
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まほろば小学生合宿では毎年『まほろば大会』を行っています。合宿中に学んだことを班で劇や素読暗誦などの形で発表する時間です。今年は、伊勢で式年遷宮を学ぶわけですが、劇としては『天の岩戸びらき』と『天孫降臨』の二つのシナリオを考えているところです。
話は変わりますが、橋下大阪市長は知事時代文楽を鑑賞して『二度目は無い』と発言したそうですが、補助金削減問題をめぐって市長として26日に国立文楽劇場を訪れました。この3年間で心境の変化があったのかどうか「古典の芸能文化として、守るべきところは守っていかないといけないとよくわかった」と述べたということですが、しかし、「最後の場面で何も感じなかった。演出など見せ方をもっと工夫して、文楽をよく知らない僕らでも面白いと思うものにすべきでは・・・いろんな問題点もある。今までは保護の面が強かった」などと、持論も展開しそうです。橋下市長がどう感じるかで補助金が削減されるかどうか?というのはでは、浄瑠璃の危機と言わざるを得ません。
しかし、浄瑠璃の危機は今回が初めてではなく、全盛を誇った近松門左衛門の時代にも政治によって根絶させられようとしたことがあったのです。享保の改革時、まず、「『心中もの』をまねて心中するものがいる」として『心中物が禁止となりました。ついで浄瑠璃に理解の無い大坂町奉行が『浄瑠璃』そのものを全面禁止しようということになりましたが、近松は「一度浄瑠璃を見てからにしては」ということで町奉行を文楽に招いたのでした。そこで演じられたのが、奇しくも『天の岩戸開き』であり、これを見た町奉行はいたく感動し、『時代物』は許されたということです。さすがの近松も大阪市長にかかると「何も感じない。演出が悪い。」と散々なのが残念です。
ともかく、まほろばでは『天の岩戸開き』を成功させなくてはなりません。24.7.27(裕)
話は変わりますが、橋下大阪市長は知事時代文楽を鑑賞して『二度目は無い』と発言したそうですが、補助金削減問題をめぐって市長として26日に国立文楽劇場を訪れました。この3年間で心境の変化があったのかどうか「古典の芸能文化として、守るべきところは守っていかないといけないとよくわかった」と述べたということですが、しかし、「最後の場面で何も感じなかった。演出など見せ方をもっと工夫して、文楽をよく知らない僕らでも面白いと思うものにすべきでは・・・いろんな問題点もある。今までは保護の面が強かった」などと、持論も展開しそうです。橋下市長がどう感じるかで補助金が削減されるかどうか?というのはでは、浄瑠璃の危機と言わざるを得ません。
しかし、浄瑠璃の危機は今回が初めてではなく、全盛を誇った近松門左衛門の時代にも政治によって根絶させられようとしたことがあったのです。享保の改革時、まず、「『心中もの』をまねて心中するものがいる」として『心中物が禁止となりました。ついで浄瑠璃に理解の無い大坂町奉行が『浄瑠璃』そのものを全面禁止しようということになりましたが、近松は「一度浄瑠璃を見てからにしては」ということで町奉行を文楽に招いたのでした。そこで演じられたのが、奇しくも『天の岩戸開き』であり、これを見た町奉行はいたく感動し、『時代物』は許されたということです。さすがの近松も大阪市長にかかると「何も感じない。演出が悪い。」と散々なのが残念です。
ともかく、まほろばでは『天の岩戸開き』を成功させなくてはなりません。24.7.27(裕)
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