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毎月、高槻市で素読の会を開いています。「素読とは」「素読について」「家庭での素読に仕方」など「素読」に関心をお持ちの方必見の記事も多数アップしています。
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  明治以降で、素読で育った天才といえば日本人最初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹博士とその兄弟をあげなければなりません。博士の兄二人は、小川 芳樹 (冶金学者・東大教授)、貝塚茂樹(東洋史学者、京大名誉教授、文化勲章受章)、弟は小川 環樹 (中国文学者・京大名誉教授)、というように天才一家と呼ばれるにふさわしい四人兄弟でした。
 湯川秀樹博士は5,6歳のころから、元紀州藩士の祖父より
漢籍の素読を習っていました。博士は自伝に
『ただ祖父の声につれて復唱するだけで、知らずしらず漢字に親しみ、その後の読書を容易にしてくれたのは事実である。』(「旅人 ある物理学者の回想」49p)と述べています。兄弟皆が祖父から籍の素読を学んでいるのです。
 ついでに言いますと、湯川博士の父は小川琢治(地質学者・京大名誉教授)であり、やはり博士の祖父(小川琢治の父)から漢籍の素読を学んでいます。素読の効用恐るべし。(裕)

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素読で育った江戸時代の人の子どもの時の作品や逸話を数点あげてみます。年は数え年なので、満年齢だと1,2歳若くなります。 

述懐ジュッカイ    頼 山陽 ライサンヨウ(14歳正月の作)
十有三春秋  逝イく者は已スデに水の如し
天地始終シジュウ無く    人生生死有り
安イズくんぞ古人に類して
千載センザイ青史セイシに列レッするを得ん

 
啓発録ケイハツロク 橋本左内ハシモトサナイ(15歳の作)
  1. 去稚心  幼い心から離れる。昔の人は12、3歳で親元を離れ、手柄・功名をたてていた。
  2. 振気   粉骨砕身し気を振るって人の下に 安んじたくないということを忘れない。
  3. 立志   志のない者は魂のない虫と同じ。
  4. 勉学   よい人、優れた人の善い行い、事業を追体験して習ってゆくことです。
  5. 択交友  友をえらぶ。益友とは剛正毅直・温良篤実・豪壮果断・才識卓越・明亮の5つ。
・・・啓発録の最後の部分を原文で載せます。
後世必吾心ヲ知リ吾志ヲ憐ミ吾道ヲ信ズル者アラン歟
(意味)後の世に自分の心をわかってくれ、志をあわれんで、自分の自分の信念や生き方を信じてくれる人が現れるだろう。
 
吉田松陰ヨシダショウイン
11歳の時、藩主・毛利慶親への御前講義の出来栄えが見事であったことにより、その才能が認められた(満10歳前後で殿さまの前で軍学の講義をした)。
 
・・・3人を取り上げましたが、江戸時代を通じてこのような例は数限りなくあります。しかし、いかに天分を持っていても、素読という方法と四書五経という基本テキストを含めた教育システムがなかったら、その才能を発揮できなかったものと思います。志の高さと表現力は驚くほかありません。(裕)

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今までに書いてきたことと重複しますが、素読の効用についてまとめてみますと次のようなことがあげられます。
1.
読書が好きになり、言葉が豊かになります。
2.豊かな思考力が育ちます。
3.知性や感性、そして心を育み、人間的な成長が望めます。
4.集中力が高まります。
5.“話す力”“聞く力”が育ちます。
6.全ての学力の基礎となる“国語力”が育ちます。
7.記憶力が育ちます。
8.子供の時に身についたことが人生を切り開く原動力になる。

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ここ数年素読に関する本が多数出版されています。私が読んでよいと思った本を数点ご紹介します。
・『子ども論語塾1~3』安岡定子著・明治書院
・『名文素読暗唱法』山内清著・草土文化
・『人を點醒テンセイす』寺井一郎・文芸社
・『朗唱漢詩漢文』全国漢文教育学会編・東洋館出版社
・『松陰先生の言葉ー今に伝わる志ー』ブックレットシリーズ萩物語(5)
・『子どもと声を出して読みたい論語百章』岩越豊雄著・到知出版

力がつけば『大学』や『論語』も全章素読に挑戦することも可能となるでしょう。
・『大学を素読する』『仮名論語』伊與田覺著・到知出版

・・・このブログでは多くの記事に素読の入門期に適した短い漢文の『読み下し文』や短歌、俳句などを載せています。参考にしてくだされば幸いです。入門時には読み下し文で練習するのがよいと思います。慣れてきたら訓点文(日本語と語順が違う部分を日本語としての順序に読むための記号をつけた文)、句点文(点や丸の区切りをつけた文)、白文(もとのままの漢文)などにも挑戦したいものです。(裕)

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文の意味を考えずに素(す)になって読むのが素読です。
素読の基本は、大人が読み、子供がまねて繰り返し読む。これにつきます。
素読は行い方が単純なので、テキストの選び方が大切になります。テキストについては次回に述べたいと思います。
短い文章から始めて、まとまりのある文章に進むのがよいと思います。
初めのうちは、区切りが長いと上手く唱えられないかも知れません。子どもに合わせて、初めは短く区切り、スラスラと読めるようになれば、区切りを長くするとよいでしょう。
一番大切なことは毎日続けることです。朝の10分間を親子で素読を行うことが一年間続けられたら、素晴らしい家庭になることを疑いません。(裕)

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