一年生に、初めて平仮名を教える時には、その字の音が頭につく名詞をいくつかあげて教えます。たとえば、『つ』を教えるには、つき、つめ、つの、つくしなどを並べてどれも『つ』が付くことを確かめてから書く練習をしています。
「バットで球を打つ」という文では、平仮名で書かれているのは、『で』、『を』、『つ』の三つです。日本語正書法（漢字かな混じり文）で書くと平仮名で表すのは、ほとんどが『で』、『を』のような助詞か、『つ』のような動詞、形容詞などの語尾の部分です。名詞は漢字か片仮名で、語幹も漢字で表せます。
本物の表記で『読み方』を中心に学習すれば、教えなくとも自然とそういったことが感覚として身につきます。『たちつてと』は『打たない』『打ちます』『打つ』『打て』『打とう』のように文章の中で語尾変化として勝手に身についていくものです。平仮名だけの表記では身につきません（裕）

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